デニムが洗濯で縮むのは、
綿(コットン)繊維の性質+デニム特有の“織りの構造”が原因です。
特に…
- ジーンズ
- デニムジャケット
- デニムスカート
- 生デニム(リジッド)
では縮みが顕著。
アパレル歴20年の元店長として、
デニムが縮む理由と正しい扱い方をわかりやすく解説します。
デニムが縮む理由まとめ【元アパレル店長が徹底解説】
デニムが縮む主な理由まとめ【一覧表】
| 原因 | 内容 |
|---|---|
| 繊維の収縮 | 綿(コットン)は水で縮む性質がある |
| 糸の撚り戻り | 水に触れると糸のねじれが戻る |
| 縮みやすい織り | デニムの綾織り構造が収縮しやすい |
| 乾燥方法 | 乾燥機で大きく縮む |
| 生デニムの特性 | ノンウォッシュは特に縮む |
デニムが縮む理由①:コットン(綿)の特性
デニムのほとんどはコットン100%。
綿は水分を含むと、
繊維が収縮 → 元の長さより短くなる
という特徴があります。
なぜ縮む?
- 水で膨張
- 乾燥で元に戻ろうとする
→ 結果、縮む
デニムが縮む理由②:糸の“撚り戻り(ねじれ戻り)”
デニムの糸は強く撚られています。
洗うと、
糸が元の状態に戻ろうとして縮む(撚り戻り)
これも大きな原因。
デニムが縮む理由③:綾織り(ツイル)の構造
デニムは“綾織り”という、
斜めのラインが入る織りで作られています。
特徴
- 斜め方向に縮みが発生しやすい
- ワンウォッシュでも縮む
デニムが縮む理由④:乾燥機は“最大の縮み要因”
乾燥機の熱 × 回転 により
縮む+ねじれが戻る=大幅縮み
を引き起こします。
特に、縮みが顕著なのがこちら。
- ウエスト
- 丈(レングス)
- 太もも周り
デニムが縮む理由⑤:生デニム(リジッド)は特に縮む
ノンウォッシュのデニムは
未加工の状態で販売されるため、
初回洗濯で2〜4cm縮むこともある。
リジッドデニム購入時は必ず注意。
どれくらい縮む?【目安】
| 部位 | 縮み量 |
|---|---|
| 丈(レングス) | 1〜3cm |
| ウエスト | 0.5〜1.5cm |
| 太もも | 0.5〜1cm |
| 生デニム | 2〜4cm |
※ 乾燥機を使うと2倍以上になる場合も。
デニムの縮みを防ぐ方法(元店長の推奨)
1. できれば“裏返し+ネット洗い”
摩擦を防ぎ、糸の戻りも抑えられる。
2. ぬるま湯ではなく“冷水で洗う”
温度が高いほど収縮が大きい。
3. 洗剤はおしゃれ着用(中性)を使用
繊維のダメージを最小化。
4. 脱水は短め
脱水が長い → 摩擦で縮む可能性が上がる。
5. 絶対に乾燥機を使わない
デニムの縮み最大の原因。
どれだけ急いでいてもNG。
洗濯後に縮んだ場合の対処法
■ すぐにスチームで伸ばす
スチームアイロンを
“当てずに浮かせて”蒸気だけ当てる。
■ 手で引っ張って整える(熱があるうち)
乾くと戻りにくくなるため、湿っているときが勝負。
■ 部分的な縮みは霧吹き+引き伸ばし
ウエスト・太もも部分に有効。
デニムの選び方(縮みにくいタイプとは?)
1. ストレッチデニム(ポリウレタン混)
縮みにくく、履きやすい。
2. 防縮加工(サンフォライズ加工)
加工済みなので縮みが少ない。
3. 表記が“ワンウォッシュ”
一度洗って縮んだ状態で販売される → 安心。
まとめ:デニムは“コットン×織り”が縮みの原因
✅縮む理由
- 綿の特性
- 糸の撚り戻り
- 綾織り構造
- 乾燥機
✅対策
- 冷水洗い
- ネット使用
- 乾燥機NG
- スチームで伸ばす
正しく扱えば、デニムは長く美しい形を保てます。



コメント