「洗うたびに色が落ちる」
「膝だけ薄くなる」
「ポケットまわりが白くなる」
こんな悩みはデニムの宿命。
ですが、正しい扱いをすれば
色落ちは大きく抑えることができます。
元アパレル店長として、
色落ちが起きる仕組みと、“今日からできる対策”をまとめました。
デニムが色落ちする原因と防ぐ方法【元アパレル店長が徹底解説】
デニムが色落ちする主な原因
| 原因 | 詳細 |
|---|---|
| インディゴ染料の性質 | 色が落ちやすい染料 |
| 摩擦 | 服同士・椅子・洗濯での摩耗 |
| 洗剤の強さ | アルカリ性洗剤は色を抜きやすい |
| 水温 | 温水ほど色落ちしやすい |
| 直射日光 | 紫外線で色素が分解される |
| 洗濯頻度 | 多いほど色落ち速度が早い |
1. インディゴ染料は“落ちて当たり前”の素材
デニムに使われるインディゴ染料は、
元々「定着しにくい」染料。
✔ 特徴
- 摩擦に弱い
- 水に弱い
- 紫外線に弱い
- 色が落ちやすい反面、味が出る
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2. 洗濯による色落ちを最小限にする方法
① 裏返して洗う
摩擦が外側から内側へ変わるため、
色落ちを半分レベルに抑えられる。
② おしゃれ着洗剤(中性洗剤)を使う
一般洗剤(アルカリ性)は色を抜きやすい。
必ず下記を使用。
- アクロン
- エマール
- 中性タイプ
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③ 水温は“必ず冷水”
温かい水ほど色素が落ちやすい。
→ 春夏も“冷水洗い”必須。
④ 洗濯ネットを使用
摩擦を減らし、表面が白くなるのを防ぐ。
⑤ 単独洗い
デニムは色移りしやすい。
他の衣類が青くなるだけでなく、
デニム同士で摩擦し余計に色落ちする。
3. 部分的な色落ちの原因と対策
■ 膝が薄くなる
→ 歩く時の伸縮・摩擦の積み重ね。
ストレッチデニムが特に起きやすい。
✅対策
- ストレッチ率を下げる
- 生地が硬めのデニムを選ぶ
■ お尻・太ももが白くなる
→ 椅子との摩擦が原因。
✅対策
- 車通勤・椅子の素材に注意
- ブランケットを挟むと摩擦減
■ ポケットまわりだけ色落ち
→ 手の出し入れ・スマホの出し入れ摩擦。
✅対策
- ポケット負担が少ないコーデに変更
- 小物入れは別バッグへ移動
4. デニムを長持ちさせる“干し方”
✔ 陰干しが絶対
直射日光 → 色素破壊 → 青みが抜ける。
日陰干しなら色落ちしにくい。
✔ 裏返したまま干す
外側に紫外線が当たらず、
表面退色を防げる。
✔ 乾燥機はNG
高熱で繊維ダメージ → 色落ち+縮む。
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5. デニムの“買う前”にできる色落ち対策
① できるだけ“濃紺”を選ぶ
染料量が多いほど長持ち。
② ワンウォッシュを選ぶ
一度洗い加工されたデニムは、色落ちが安定しやすい。
③ ストレッチ率が低いもの
伸縮するたびに染料が割れるため、
ストレッチは色落ちしやすい。
6. 色落ちを味として楽しみたい人は?
- セルビッジデニム
- リジッドデニム
- ノンウォッシュ
これらは“育てるデニム”として楽しめます。
定期洗濯と摩擦のバランスで、自分だけの色落ちに育つ。
まとめ:デニムの色落ちは“扱い方”で大きく変わる
✅今日からできる色落ち防止ポイント
- 裏返して洗う
- 冷水+中性洗剤
- 単独洗い
- 陰干し
- ストレッチ率を控えめに
- 椅子との摩擦を減らす
デニムは正しいケアをすれば、
本来とても長持ちする素材。
あなたの1本を“長く大切に穿ける”ようにしてみてください。






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