
この記事は、アパレル歴20年の店長経験者が詳しく解説しています。【筆者プロフィール】
「ダメージデニムの穴がどんどん広がる…」
「買ったときの“程よいダメージ感”が保てない」
「ほつれすぎて外に履いていけない」
ダメージジーンズは“ほつれ”をデザインとして楽しむアイテムですが、放置すると穴が一気に広がり、シルエットも崩れて寿命が短くなりがちです。
特に膝・太もも・お尻など、動作で引っ張られる場所は負荷が集中しやすく、洗濯の水流や摩擦が重なると「気づいたら別物みたいに広がっていた…」となるケースも少なくありません。
ただし、原因に合わせて補強の入れ方・洗い方・扱い方を整えれば、ダメージ感を“狙ったまま”キープしつつ長く履くことは十分可能です。
そこで本記事では、元アパレル店長として数多くのデニム補修相談を受けてきた経験から、ダメージデニムがほつれる原因と、自宅でできる補修方法をわかりやすく解説します。
- ダメージジーンズのほつれが進む主な原因(摩擦・洗濯・生地特性)
- ほつれが進みやすい場所と、広がる“きっかけ”
- 洗濯で穴が拡大する理由と、負担を減らす洗い方
- 軽度/中度/重度で変わる補修のやり方(自宅でできる範囲)
- 補強布・補修シートを使うときのコツと失敗しやすいポイント
- ほつれを“増やさない”ための予防ルール(動作・ローテ・サイズ感)
ほつれは「サイズがきつい=引っ張り負荷」があると一気に進むので、縮みやすいデニムを履いている人は先に下の記事も確認しておくと安心です。
ダメージジーンズがほつれる主な原因(一覧表)
| 原因 | 内容 |
|---|---|
| 摩擦・引っ張りによる生地の劣化 | 膝・太もも・お尻などが動作で伸縮しダメージが拡大する |
| 洗濯でのダメージ拡大 | 水流や摩擦でほつれが進み、穴が広がる |
| 元々の生地の弱さ・デザイン特性 | 加工の段階で繊維が切られており、破れやすい状態 |
原因① 摩擦・引っ張りによる生地の劣化
ダメージ部分は元々繊維が削られ弱くなっているため、
動作の摩擦・伸縮の影響を強く受けます。
特にダメージが入りやすい部位は決まっています。
✔ ほつれが進みやすい場所
- 膝(屈伸で常に引っ張られる)
- 太もも(歩行時の摩擦)
- お尻(座る動作で負荷が大きい)
お尻まわりの負荷(座り摩擦)は“生地が摩耗して見た目が崩れる”原因にもなるので、仕組みが近い下の記事もあわせてどうぞ。
✔ 対策
- ダメージ部分をむやみに引っ張らない
- 自転車・長距離歩行の日は避ける
- 座るときに生地を軽く整える
原因② 洗濯でのダメージ拡大
洗濯はダメージ部分に最も負荷がかかる工程です。
✔ 洗濯によるほつれ拡大の仕組み
- 水流で繊維同士が擦れる
- 糸が絡まって引き抜ける
- 乾燥時のねじれで生地が引っ張られる
特に乾燥機は生地を大きく縮ませ、ダメージを一気に悪化させるため危険です。
乾燥機で縮むと“引っ張り負荷”が強くなって破れが広がりやすいので、縮みの仕組みもここで一度押さえると納得しやすいです。
✔ 対策
- 裏返し+ネットに入れて弱水流で洗う
- 乾燥機は絶対に避け、自然乾燥にする
- ダメージ周りを軽くブラッシングして整える
補修後のデニムは「アイロンOKか/乾燥機NGか」などで寿命が変わるので、洗濯表示だけ先に確認しておくと失敗しません。
また、洗濯ダメージは“繊維が硬くなる・擦れやすくなる”とセットで起きがちなので、手触りの変化がある人は下の記事もご覧ください。
原因③ 生地の弱さ・デザイン特性
ダメージ加工は、
- 生地をカットする
- やすりで削る
- 糸を抜いて“ほつれ”を意図的に作る
こういった工程が入るため、繊維が短くなり強度が大幅に下がっています。
✔ 弱りやすい素材
- コットン100%の薄手デニム
- ストレッチ入りデニム(伸縮でダメージが進む)
- もともと柔らかい加工デニム
デニムは“摩擦・洗剤・水温”で風合いが変わりやすいので、色落ちや当たりが気になる人はここも参考になります。
また、ストレッチデニムは“伸び→戻り→繊維に負荷”がかかりやすいので、膝抜けや伸びも含めて理解すると対策が立てやすいです。
✔ 対策
- ダメージ部分の下に“補強布”を当てる
- 使用回数を減らしローテーションする
- サイズが小さすぎるデニムは避ける(負荷が増える)
NG例 → OK例で補修を理解する
❌ NG例
ほつれてきた部分をハサミで切り揃える。
→ 繊維がさらに短くなり、破れが加速。
⭕ OK例
伸びた糸は“根元をカットせず”に軽く整える。
裏側にアイロン接着の補強布を貼ると耐久性が大幅アップ。
今日からできるダメージデニムの補修方法
ほつれ予防は、「洗濯で削らない」+「裏から支える」を先に入れると効果が出やすいです。
| 予防ポイント(今日から) | やること | 狙い |
|---|---|---|
| ① 裏返し+ネット+弱水流 | 必ず裏返してネット、可能なら弱水流・短時間へ | 水流・摩擦で糸が抜けるのを抑える |
| ② 乾燥機を避けて自然乾燥 | 乾燥機NG、陰干しで形を整えて干す | 縮み・ねじれでダメージが引っ張られるのを防ぐ |
| ③ ダメージ裏に補強布を当てる | アイロン接着の補強布を“裏から”貼って支える | 穴の拡大スピードを落とす |
| ④ 座る前に生地を整える | 膝・太もも周りの生地を軽く戻してから座る | 引っ張り・摩擦の集中を減らす |
| ⑤ ローテ&サイズを見直す | 連日着用を避ける/きついサイズは避ける | 負荷の集中(伸縮)を分散する |
① 裏返し+ネット+弱水流
ダメージ部分は糸が抜けやすい状態なので、標準コースの水流と摩擦で一気に進行しがちです。裏返し+ネットは“効くわりに簡単”なので、まずここから固定するのが安全です。
② 乾燥機を避けて自然乾燥
乾燥機は縮み・ねじれ・強い回転で生地を引っ張り、穴を広げる原因になります。干すときは形を整えて、陰干しでゆっくり乾かすほうがダメージが増えにくいです。
③ ダメージ裏に補強布を当てる
「広がってから直す」より、「広がる前に裏から支える」ほうが圧倒的に長持ちします。
補強布(補修シート)は表に響かない範囲で当てれば、見た目を崩さず強度だけ上げられます。
④ 座る前に生地を整える
膝・太もも・お尻は動作で生地が引っ張られ、ダメージ周りに負荷が集中します。座る前に軽く整えるだけでも、摩擦の入り方が変わり、進行がゆるやかになります。
⑤ ローテ&サイズを見直す
連日着用は同じ場所に負荷が集中し、洗濯回数も増えて劣化が早まります。加えて、きついサイズは伸縮でダメージが広がりやすいので、履き心地がタイトすぎる場合は見直し対象です。
迷ったら、まずは①裏返し洗いと③裏から補強だけでも入れると、ほつれの進行は止まりやすくなります。
まとめ
ダメージジーンズがほつれる原因は、以下の3つです。
- 摩擦・引っ張りによる劣化
- 洗濯でのダメージ拡大
- 元々の生地強度の低さ
ただし、ダメージデニムは「ほつれ=終わり」ではなく、広がる前に支えることで“程よいダメージ感”を保てます。
今日からは次の順番でOK。
- 洗濯は 裏返し+ネット+弱水流(短時間) に寄せる
- 乾燥機は避けて自然乾燥(縮み・ねじれで穴が広がるのを防ぐ)
- ダメージ裏に 補強布を貼って先に補強 する
- きついサイズ・連日着用を避けて 負荷を分散 する
よくある失敗は、ほつれを「根元から切って整える」こと。
繊維がさらに短くなり、結果的に破れが加速します。
見た目を整えたい場合も、広がらない工夫(裏から補強)をセットにするのが安全です。
お気に入りのダメージデニムほど、まずは①洗濯負担を下げる → ③裏から支えるから始めて、長く楽しみましょう。









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