「ダウンがぺたんこになってきた」
「前よりふくらみがなく、暖かさも落ちた気がする」
「洗濯後、ダウンのボリュームが戻らない…」
こんな悩みはダウンジャケットでは非常によく起きます。
ダウンのボリュームは“羽毛の状態”によって変わりますが、
実は日常の扱い方や湿気・洗濯方法が大きく影響しています。
そこでこの記事では元アパレル店長として、
ダウンのボリュームが落ちる原因と、今日からできる復活方法をまとめます。
ダウンのボリュームが落ちる原因と復活法【元アパレル店長が解説】
ダウンのボリュームが落ちる主な原因
まずは、なぜダウンがへたってしまうのか整理してみましょう。
| 原因 | 内容 |
|---|---|
| 湿気を吸って羽毛が縮む | 水分で羽毛が絡まり、ふくらみが消える |
| 洗濯方法の問題 | 脱水・乾燥不足で羽毛が固まる |
| 収納時の圧迫 | 圧縮・押し込み収納で羽毛が潰れる |
| 摩耗や経年劣化 | 長年の使用で羽毛が細かく砕け、嵩が減る |
| 品質の問題 | ダウン率・フィルパワーが低いと潰れやすい |
ここから原因別に詳しく解説します。
1. 湿気を吸って羽毛が縮んでいる(最も多い)
ダウンは湿気にとても弱く、
水分を吸うと羽毛が互いにくっついてしまい、ボリュームが急激に落ちます。
✔ こんな状態になりやすい
- 雨・雪の日の着用後
- 収納前に乾かしていない
- 暖房の効いた室内で汗を吸っている
✔ 対策・復活法
- 陰干しで湿気を飛ばす
- サーキュレーターで“風”を当てて乾燥
- 乾燥機で弱〜中温で短時間(テニスボール必須)
\下の記事もあわせてご覧ください/
2. 洗濯方法の問題(羽毛が固まる・寄る)
ダウンを洗った後にボリュームが戻らない場合は、
洗濯〜乾燥の手順に原因があることがほとんどです。
✔ NG例
- 脱水しすぎて羽毛が偏る
- 部分的に乾いて固まりができる
- 乾燥機を使わず自然乾燥だけ
✔ 復活法
- 乾燥機で“羽毛をほぐす”ように回す
- テニスボールを入れて叩いて膨らませる
- 完全に乾くまで数時間かける(内側が大切)
3. 圧迫収納で羽毛がつぶれている
ダウンをぎゅうぎゅうに押し込む収納はNG。
羽毛がつぶれると、ふくらみは戻りにくくなります。
✔ 対策
- 圧縮袋は絶対に使わない
- ハンガーにかけて“ふんわり収納”
- シーズン中も風を通して羽毛をリセット
4. 摩耗・経年劣化で羽毛が細かく砕ける
長年使ったダウンは、羽毛が摩耗して細かくなり、
空気を含みにくくなるためボリュームが落ちます。
✔ 見極めポイント
- 細かい粉のような羽毛が出てくる
- 乾燥してもふくらみが戻らない
この場合は買い替えを検討する段階です。
5. ダウンそのものの品質が低い
ダウン率・フィルパワーが低いものは、
もともと“潰れやすく戻りにくい”特性があります。
✔ ダウンの見極め方
- ダウン率は70%以上
- フィルパワーは500以上が目安
- グースダウンはダックより戻りが良い傾向
良質なダウンは、軽く叩くだけでふんわり戻ります。
今日からできる“ダウン復活テクニック”
- 陰干し・風で湿気をしっかり飛ばす
- 乾燥機(テニスボール入り)で羽毛をほぐす
- ハンガーで吊るし、潰さない収納にする
- 雨・雪の日の着用後は必ず乾燥
- シーズン中でも定期的にふんわりケア
復活の鍵は“湿気を取る”ことと“羽毛をほぐす”ことです。
まとめ:ダウンのボリュームは“湿気と羽毛の状態”で決まる
ダウンのボリュームが落ちる原因は、
- 湿気の吸収
- 洗濯・乾燥不足
- 圧迫収納
- 経年劣化
- 羽毛の品質
などがほとんどです。
しかし、
- 乾燥機で羽毛をほぐす
- 正しい収納方法に変える
- 湿気をこまめに飛ばす
といった対策で、多くのダウンはふんわり感を取り戻せます。
大切なダウンを長持ちさせるために、
今日からケア方法を見直してみてください。




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