「着ると肩が落ちて見える」
「コートがずり下がる感じがする」
「肩幅が合ってないのかよくわからない」
コートは“肩周りのサイズ設計”が非常に重要で、
少しズレているだけで 重さ・位置・シルエット が大きく崩れます。
肩が落ちてしまう原因は複数あり、
正しく把握すれば“体に合うコート選び”が簡単になります。
コートの肩が落ちる理由と正しい対処法【元アパレル店長が徹底解説】
コートの肩が落ちる主な原因
1. 肩幅が大きすぎる(最も多い原因)
肩幅が広すぎるコートは、肩線が外側に落ちます。
✅チェックポイント
- 肩線が「肩の付け根」より外側にある
- 着た時に肩周りが“スカスカ”
- コートが横に広く見える
特にオーバーサイズ・チェスターコートは落ちやすい設計。
2. そもそも“ドロップショルダー”のデザイン
意外と多い勘違いですが、
落ちているように見えるコートの中には、
最初から落として作られているデザインがあります。
✅代表例
- ドロップショルダー
- ラグランスリーブ
- ゆるシルエットのチェスター
※「肩が落ちる=サイズが合っていない」とは限らない。
3. コートが重すぎる
重量のあるコートは、前方向へ引っ張られ、
結果的に肩が下がって見えます。
特に…
- メルトンコート
- 厚手ウールコート
- ロングコート
これらは重みでズレやすい。
4. インナーが薄すぎる(滑って落ちる)
コートの中がツルツルした素材+薄手トップスだと
摩擦がなくなり、肩がズレやすくなります。
✅例
- シャツ × ウールコート
- キャミ × ライナー付きコート
摩擦が少ない組み合わせはずれやすい。
5. 肩の丸み(なで肩)が原因
なで肩の人は、肩の傾斜が急なので
肩線が内側へ滑り込みやすくなる特性があります。
6. カットソー・ニットの“肩線位置”がズレている
インナーの肩線自体が落ちていると、
その上に着るコートも連動して落ちやすくなります。
コートの肩が落ちないようにする対策
1. 自分の肩幅に“1cm以内”のコートを選ぶ(最重要)
コート選びで最大のポイント。
✅適正サイズ
- 肩線が肩先〜3mm外側
- 1cm以上外に出ている場合は大きい
- 見た目にも「肩が合っている」と分かる
2. インナーの厚みを調整する
コートが落ちるのは“摩擦不足”が原因の場合も多い。
✅おすすめインナー
- 薄手ニット
- 裏起毛カットソー
- タートルネック
✅NG例
- シルク系インナー
- ツルツルしたキャミやブラトップ
3. 肩パッド入りのインナーを使う
最近は“薄手の肩当てパッド”が多く売られています。
✅効果
- 肩の傾斜が緩やかになる
- コートとのフィット感UP
- シルエットが整う
なで肩さんには非常に有効。
4. コートストラップや留め具を使う
前を閉じることでズレを防止できます。
特に…
- トレンチコートのベルト
- 比翼ボタン
- ダブルブレスト
これらは、前を閉じると肩の位置が安定します。
5. 重すぎるコートは“避ける or 買い替える”
重いコートは物理的に落ちやすいため、
軽量ウール・ダブルフェイスコート を選ぶのが最適。
✅特徴
- 500g前後の軽量タイプ
- 表地と裏地が軽い
- スムーズな肩の可動
6. ラグランスリーブを選ぶ(最も落ちにくい構造)
肩線がなく、腕の動きでズレにくいので
肩落ちが気になる人には特におすすめ。
コートが落ちにくい形の選び方
1. “セットインスリーブ”を選ぶ
肩線がはっきりしているモデルはズレにくい。
✅例
- ベーシックチェスター
- テーラードコート
2. 軽量素材(ウール混・ポリエステル混)
軽いコートは落ちにくく、肩が疲れない。
3. 脇線が体に沿っているデザイン
脇が体に沿う=全体の重心が安定。
結果、肩が落ちにくくなります。
まとめ:コートは“肩線の位置 1cm以内”で選ぶと失敗しない
✅コートの肩が落ちる原因
- 肩幅が大きい
- ドロップショルダー構造
- コートが重い
- 摩擦不足
- なで肩・姿勢
- インナーとの相性
✅対策
- 肩幅をジャストにする
- 摩擦のあるインナーを選ぶ
- 肩パッドを使う
- 重いコートを避ける
- ストラップを活用
- ラグランで“落ちない構造”を選ぶ
肩に合ったコートは、着心地もシルエットも格段に良くなります。



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