Tシャツ、ブラウス、ワンピース、スポーツウェア、スーツ…。
ほぼすべての服に使われる素材、それがポリエステル。
「シワになりにくい」
「乾きが早い」
「扱いやすい」
といったメリットが知られる一方で、
“チクチクする”“静電気が起きやすい”など、デメリットも存在します。
アパレル歴20年の元店長が、
ポリエステルの特徴・向いている服・注意点をわかりやすくまとめます。
ポリエステル素材の特徴まとめ【元アパレル店長が徹底解説】
ポリエステルの特徴まとめ【一覧表】
| 特徴 | 内容 |
|---|---|
| 扱いやすさ | とても扱いやすい。シワに強い。 |
| 乾きやすさ | 速乾性が高い。部屋干しにも向いている。 |
| 強度 | 耐久性・耐摩耗性が高い。 |
| シワ | ほとんどつかない。 |
| 静電気 | 起こりやすい(冬は特に)。 |
| 吸水性 | 低い(汗を吸いにくい)。 |
| 通気性 | 製法によって大きく変わる。 |
| 毛玉 | 起こりやすいタイプがある(ニット系)。 |
ポリエステル素材のメリット
1. シワになりにくい(最強級)
座っても畳んでも、ほぼシワになりにくい。
オフィス服・旅行服に非常に向いている。
2. 速乾性が高い
- 部屋干し
- 梅雨時期
- 冬の室内乾燥
どんな状況でもすぐ乾くのが強み。
3. 色落ち・型崩れしにくい
ポリエステルは繊維自体が強く、
洗濯による劣化が非常に少ない。
4. 軽くて丈夫
スポーツウェアやアウターに多用される理由はここ。
5. 安価で手に入りやすい
日常着としてコスパが高い。
ポリエステル素材のデメリット
1. 静電気が起きやすい
化学繊維の宿命ともいえる弱点。
✅対策
- 柔軟剤を使う
- 静電気防止スプレー
- 綿素材と組み合わせる
2. 吸水性が低く蒸れやすい
汗を吸わないため、夏のインナーには不向き。
3. ニット生地だと毛玉ができやすい
ポリエステルの起毛ニット(特に冬物)は
摩擦でピリング(毛玉)が出やすい傾向。
4. 熱に弱いタイプがある
アイロンは温度に注意。
※「ポリエステルOK」表示が基本だが、中には低温推奨もある。
ポリエステル100%と混紡の違い
| 種類 | 特徴 |
|---|---|
| ポリ100% | シワに強く乾きやすい。静電気に注意。 |
| ポリ×コットン | 肌触り良く、吸水性が改善。日常着に最強。 |
| ポリ×レーヨン | 落ち感が綺麗。ブラウス・ワンピに最適。 |
| ポリ×ウール | 温かさ+耐久性がアップ。冬服によくある。 |
ポリエステル素材に向いている服
- ブラウス・シャツ
- ワンピース
- セットアップ
- オフィス服
- スポーツウェア
- パーカー
- スカート
- アウター
特に、
- 「シワにしたくない服」
- 「乾いてほしい服」
これらはポリエステルが強い。
ポリエステル素材の正しい洗濯方法
1. 基本的に“洗濯機OK”
ポリ素材は丈夫なので、標準コースでも問題なし。
2. 柔軟剤は静電気対策として必須
冬のパチパチをかなり減らせる。
3. 乾燥機はできれば避ける
熱で縮む場合があるため、自然乾燥が安心。
4. 裏返し洗いで毛玉防止
特に冬のポリニットは裏返し推奨。
ポリエステルの品質を見抜くポイント
1. 表面のツヤ感
安いポリ素材は“テカりすぎ”る。
高品質のポリはマットで上品。
2. 手触りの滑らかさ
チクチクするポリは品質が低いことが多い。
3. 静電気の起きやすさ
乾燥した売り場で触ると分かりやすい。
まとめ:ポリエステルは“最も扱いやすい万能素材”
✅メリット
- シワに強い
- 速乾性
- 丈夫で長持ち
- 軽い
- コスパが良い
✅デメリット
- 静電気
- 蒸れやすい
- 毛玉
- 熱に弱い場合あり
迷ったら 「ポリ×コットン」 を選べば外れにくいです。



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