「買い替えても毎回かかとが痛くなる」
「幅が合わず小指が擦れて赤くなる」
「ヒールのときだけ必ず靴擦れする」
靴擦れは、
「足より合わない靴 × 摩擦 × サイズ誤差」
によって起こる問題です。
逆に言えば、
正しい選び方とサイズ確認だけでほぼ100%防げます。
アパレル歴20年の元店長が、
“靴擦れしない靴の選び方” を徹底的に解説します。
靴擦れしない靴の選び方【元アパレル店長が徹底解説】
靴擦れが起こる原因
1. 足の形と靴の形が合っていない
足には個性があります。
✅代表的タイプ
- 甲が高い・低い
- 幅が広い(ワイド)
- 親指が長い(エジプト型)
- 人差し指が長い(ギリシャ型)
靴にも以下の設計があり、
- 細身
- ワイド
- 甲が浅い
- 甲が深い
“足型と靴型の相性” が最重要ポイント。
2. サイズが合っていない
靴擦れの70%がサイズの問題。
✅合っていないサイン
- かかとが浮く
- つま先に余りすぎ
- 親指の付け根が痛い
- 小指が押される
3. 素材が硬い
特に新品の靴は摩擦が強い。
✅硬い素材
- 合皮
- エナメル
- 新品レザー
- 厚いキャンバス
✅柔らかい素材
- 本革(履くほど馴染む)
- スウェード
- ニット素材
4. 靴下・ストッキングとの摩擦
摩擦が高い組み合わせは靴擦れの原因に。
5. かかとの構造が合っていない
靴のかかと芯(ヒールカウンター)が、
- 硬い
- 高い
- 傾いている
こいういった場合に擦れやすい。
靴擦れしない靴の選び方
1. 午後に試着する(むくんだ状態が最適)
足は夕方に最もむくむため、
午後〜夕方に試着=“最大サイズ”に合わせられる
靴擦れしない靴選びの鉄則です。
2. かかとのフィットを最優先
靴擦れのほとんどは“かかと”。
まずはここから決めます。
✅チェック方法
- かかとに指1本は入らない
- 歩いても“浮き”が出ない
- かかと芯が硬すぎない
3. つま先(足指)の自由度を確認する
靴擦れは“指の逃げ場”がないと起こる。
✅チェック
- 指が軽く動く
- 横から押して痛くない
- 小指が内側に押されない
4. 足の形に合った“木型(ラスト)”を選ぶ
スニーカーやパンプスにはメーカーごとに
“木型”があり、これが全ての設計の基準。
✅細身
- ナイキ
- プーマ
- コンバース(縦長)
✅広め
- ニューバランス
- アシックス
- リーボック
パンプスも同様にブランドごとに木型が違うため、
自分に合うブランドを知るのが近道。
5. 柔らかい素材の靴を選ぶ
✅靴擦れしにくい素材
- 柔らかい本革
- スウェード
- ニットスニーカー
- 合皮でも柔らかめ
硬い靴は“慣らし”が必要で、初日に靴擦れしやすい。
6. ストラップ・甲深デザインを選ぶ
足を“ホールド”してくれるデザインは
靴擦れしにくい=安定して歩ける。
✅おすすめ
- アンクルストラップ
- 甲深パンプス
- バレエシューズ系
- ベルト付きローファー
靴擦れを防ぐために買った後にできる対策
1. 靴擦れ防止パッドを最初から貼る
かかとに貼るだけで摩擦が激減。
パンプス・ブーツに特に有効。
2. かかとをドライヤーで温めて柔らかくする
革靴は柔らかくなりやすい。
✅手順
- ドライヤー温風
- かかとを揉む
- 履いて馴染ませる
3. 厚手の靴下を履いて“ならし”をする
新品の革靴はこれが最も効果的。
1日15分でOK。
4. 摩擦の少ない靴下・ストッキングを選ぶ
✅おすすめ
- シルク
- ナイロン
- 吸湿速乾系
✅避けたい
- コットン100%(摩擦が強い)
靴擦れしにくい靴ブランド(傾向)
スニーカー
- ニューバランス:木型が広く柔らかい
- アシックス:日本人向けの足型
- ミズノ:安定性が高い
パンプス
- プールサイド:木型が合いやすい
- ダイアナ:安定した品質
- モードエジャコモ:柔らかい革を使用
※ただし“ブランド=合う”ではなく
“あなたの足型に合う木型”が最優先。
まとめ:靴擦れは「サイズ × 木型 × 摩擦」で防げる
✅靴擦れが起きる原因
- 足型と靴型の不一致
- サイズが合っていない
- 素材が硬い
- かかとのフィット不足
- 摩擦の問題
✅選び方のポイント
- 午後に試着
- かかとフィット最優先
- 指が自由に動く
- 木型が合うブランドを選ぶ
- 柔らかい素材の靴
靴擦れは“正しく選べば確実に避けられる”トラブルです。



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