「コートが重くて肩こりになる」
「ニットやジャケットが着ていて疲れる」
「普段の服でもストレスを感じる」
服が重く感じるのは、
素材・構造・体の使い方・サイズ感の問題が複合しています。
原因を正しく知ることで、疲れない服選びができるようになります。
服が重く感じる原因と着疲れしないための対策【元アパレル店長が解説】
服が重く感じる主な原因
1. 素材そのものが重い
以下の生地は物理的に重量が出やすい特徴があります。
- メルトン(ウールの厚地)
- デニム(13oz以上)
- ジャカード織り
- レザー・フェイクレザー
- 厚手ニット
✅重さの目安
- 500g:軽いアウター
- 800g:一般的なコート
- 1kg〜:重めで疲れやすい
2. 裏地や芯地が“重い仕様”になっている
特に冬アウターは…
- 厚い裏地
- 肩パッド
- 芯地が硬い
こういったことが多く、見た目以上に重さを感じます。
3. サイズが大きすぎて“重心がズレている”
オーバーサイズの服は布量が多く、
- 肩
- 背中
- 腕
体のこういったあたりに余分な生地が集中して疲れやすくなります。
✅症状
- 肩が凝る
- 首が前に引っ張られる感じ
- 服がずり下がる
4. 肩のフィット感が悪い
肩にフィットしていない服は、
重さが“点”で肩に乗るため痛くなりやすい。
特に…
- 肩幅が広すぎ
- 袖ぐりが広い
- オーバーコート
このあたりは顕著。
5. 体力・姿勢の問題(巻き肩・猫背)
前傾姿勢の人は
服の重さが前にかかるため「重い」と感じやすくなります。
✅特徴
- 肩が内側に入りがち
- スマホ姿勢が多い
- 背中に負担が集中
6. 服とインナーの摩擦が強い
意外と多い原因。
インナーが滑りにくい素材だと、服が“引っ張られて重く感じる”ことがあります。
✅NG例
- ニット × コットンTシャツ
- ウールコート × スウェット
7. バッグのストラップや持ち物の重さ
服が重いのではなく、
バッグの重さが肩に影響しているケース も非常に多いです。
服が重く感じるときの対策
1. 軽量素材の服を選ぶ(最も効果大)
✅ポイント
- ウール → ウール×ポリエステル混
- メルトン → ダブルフェイス素材
- レザー → 合皮の薄手
- デニム → 10〜12oz
最近は軽量アウターが非常に増えており、
同じデザインでも300〜500gの差が出ることもあります。
2. 肩にフィットする服を選ぶ
疲れない服選びの最大ポイント。
✅理想の肩幅
- 肩先〜3mm以内
- セットインスリーブだと最も疲れにくい
- 肩線がズルズル外れない
3. インナーを“滑りやすい素材”に変える
摩擦の軽減で服の重さが半減します。
✅おすすめ
- ポリエステルインナー
- ナイロン系インナー
- エアリズム
✅避けたい
- 厚手コットン
- 起毛インナー
4. バッグの荷物を減らす
服ではなく“持ち物”が重さを作っていることが多いです。
✅チェックポイント
- 水筒が重い
- 化粧ポーチが大容量
- タブレットが常に入っている
5. ストレッチ・姿勢改善
服の重さは“姿勢”で大きく変わります。
✅簡単な改善
- 肩甲骨を寄せる
- 胸を開くストレッチ
- 首を前に出さない
猫背改善は即効で“軽さ”につながります。
重く感じない服の選び方
1. 軽量スペックが表記されている服
「軽量」「ライトウェイト」「ダブルフェイス」などは軽い証拠。
2. 裏地が薄い or なし
軽さが大幅に変わります。
3. シルエットがコンパクト
オーバーサイズは重心が不安定で疲れやすい。
4. 肩の設計が丁寧なブランド
- セットインスリーブ
- 肩がずり落ちない縫製
- 立体裁断
これらがあるブランドは疲れにくい服を作ります。
まとめ:服の重さは「素材 × 肩のフィット × 姿勢」で解決
✅服が重く感じる原因
- 重い素材
- 裏地・芯地
- サイズが大きい
- 肩のフィットが悪い
- 姿勢の問題
- インナー摩擦
- バッグの重さ
✅対策
- 軽量素材を選ぶ
- 肩に合う設計
- 摩擦の弱いインナー
- 姿勢改善
- 荷物を軽くする
服選びと体の使い方を変えるだけで、
“着ていて疲れない服生活”が実現します。



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