
この記事は、アパレル歴20年の店長経験者が詳しく解説しています。【筆者プロフィール】
ニットって可愛いのに、収納が難しいですよね。
- 「ニットをしまったら、肩が伸びて型崩れした…」
- 「次のシーズンに出したら、毛玉だらけで着る気が失せた…」
- 「畳んだのにシワや跡がついていた…」
ニットは、収納の仕方で寿命がかなり変わる服です。
元アパレル店長として感じていたのは、ニットの劣化原因は“着用”よりも、実は保管中の重み・摩擦・湿気で起きることが多いということ。
そこでこの記事では、ニットを長持ちさせるために、正しい収納方法・やってはいけないNG例・今日からできる実践アクションをまとめて解説します。
- ニットが傷む収納の原因
- 伸び・型崩れを防ぐ収納法
- 毛玉を増やさない保管のコツ
- たたみ方の基本(省スペも)
- どうしても吊るす時の対策
- 今日からのチェック表
ニットが傷む主な原因一覧
まずは、ニットが傷みやすい原因を一覧で整理します。
| 症状 | 主な原因 | 起きやすいニット | まずやる対策 |
|---|---|---|---|
| 肩が伸びる・型崩れ | 吊るし収納で重みが集中 | 厚手・オーバーサイズ | 基本は畳む |
| 毛玉が増える | 摩擦(重ね・出し入れ) | アクリル混・起毛 | ブラッシング+仕切り |
| 虫食い | 防虫不足/汚れ残り | ウール・カシミヤ | 洗う+防虫剤 |
| 臭い・カビ | 湿気残り/密閉しすぎ | 全般 | 完全乾燥+除湿 |
| シワが取れない | 折り癖+圧迫 | ざっくり編み | 8割収納で圧を減らす |
この表で当てはまった原因から順に、長持ちする収納の正解を解説します。
尚、ニットに限らず、服の型崩れは「重み・摩擦・湿気」の3点で起きやすいので、全体の仕組みも一緒に押さえておくと失敗が減ります。
トラブル① 吊るすと伸びる(ニットは基本“畳み”)
起きる理由(素材特性・構造)
ニットは「編み物」なので、布帛(シャツなどの織物)よりも伸びやすい構造です。
ハンガーに吊るすと、重みが肩に集中して、肩が出たり、着丈が伸びたりしやすくなります。
起きやすい服の種類
- ウール・カシミヤなど天然系(伸びやすい)
- 厚手ニット、ローゲージ
- オーバーサイズ、ドロップショルダー
ハンガー跡や肩のポコッが出ているなら、収納方法の見直しが最優先です。
また、すでに伸びてしまった場合は、収納を直すだけだと戻りにくいので「戻し方」もセットでどうぞ。
対策(畳み収納の基本)
- ニットは原則、畳んで平置き寄りにする
- 立て収納にする場合は、仕切りで倒れ防止
- 長期保管は、上に重ねすぎない(下が潰れる)
トラブル② 毛玉が増える(摩擦を減らす)
ニットの毛玉は、着用中よりも、収納中の摩擦(重ね・出し入れ)で増えることがあります。
ここは原因を見える化すると対策が決めやすいので、短い表で整理します。
毛玉が増えやすい収納パターンは次の通りです。
| 収納の状態 | 毛玉が増える理由 | 改善策 |
|---|---|---|
| 重ねすぎ(下が潰れる) | 繊維が絡む | 3〜5枚で分割 |
| 取り出すたびに崩れる | 摩擦が増える | 立て収納+仕切り |
| アウターと混在 | 生地同士が擦れる | ニット専用ゾーン |
| ブラッシングなし | 毛羽が絡みやすい | 収納前に軽く整える |
この表に当てはまるほど、“収納中の摩擦”で損している可能性が高いです。
起きる理由(仕組み)
毛玉は「毛羽が絡まって固まる」現象なので、摩擦が増えるほど起きやすいです。
つまり、収納では崩れない仕組みを作るのが近道です。
対策(摩擦を減らす)
- ニットはニットだけのゾーンにまとめる
- 立て収納なら、ブックエンド/仕切りで倒れを防ぐ
- 収納前に軽くブラッシング(毛羽を整える)
- 毛玉が出たら早めにケア(増える前に止める)
毛玉は「素材・摩擦・洗濯」でほぼ決まるので、収納対策と一緒に“できる条件”も整理しておくと再発しにくいです。
トラブル③ 虫食い・黄ばみ・臭い(保管前ケアが9割)
起きる理由
ニットの長期保管で怖いのが、虫食い・臭い・黄ばみ。
主因は「汚れ残り」と「湿気」です。特にウール系は虫害リスクが上がります。
注意したいケース・素材
- ウール・カシミヤ(虫害)
- 白・淡色(黄ばみ)
- 厚手(乾きにくく湿気が残る)
ニットの保管で増える黄ばみは「しまい方」の影響も大きいので、収納前ケア〜保管までをまとめた記事に繋げます。
対策(保管前の基本)
- しまう前に洗う(可能ならクリーニング)
- 完全乾燥(陰干し+風通し)
- 防虫剤は適量・適切な場所に
- 密閉しすぎない(通気性のある収納を選ぶ)
防虫剤は「種類・置く位置・量」を間違えると効かないので、衣替え前にここだけでも確認しておくと安心です。
また、ニットの臭い・カビは「湿気が逃げない収納」で起きやすいので、除湿剤の置き方と交換タイミングもセットで。
NG例 → OK例(比較で理解を深める)
❌ NG例:
・ニットをハンガーで吊るしっぱなし
・ぎゅうぎゅうに重ねて押し込む
・洗わずに防虫剤だけ入れて密閉
→ 伸び、毛玉、虫食い、臭いの原因に
⭕ OK例:
・ニットは畳んで、ニット専用ゾーンへ
・8割収納で余白を残し、倒れない仕切りを使う
・収納前に洗う→完全乾燥→防虫&除湿
→ 型崩れしにくく、次のシーズンも気持ちよく着られる
今日からできる「ニット長持ち収納」チェック表
迷ったら、まずは次の5つを上から順に整えればOKです。
| チェック項目 | 今日からの具体策(迷ったらこれ) |
|---|---|
| ① 基本は“畳み収納”にする | 重みで伸びるので吊るさない。引き出し・棚で畳んで保管する |
| ② 立て収納で摩擦を減らす | 横積みをやめて立てて並べ、取り出しの摩擦と崩れを防ぐ |
| ③ 詰め込みは8割で止める | ぎゅうぎゅう収納は毛玉と型崩れの原因。余白を残す |
| ④ 収納前に毛玉・汚れをケア | 毛玉を取ってから保管。汚れは落として完全に乾かしてからしまう |
| ⑤ 吊るすなら“折り掛け”にする | どうしても吊るす時は肩に乗せず、身頃を折ってバーに掛ける |
この5つを押さえると、「伸びる」「毛玉が増える」「型崩れする」を避けやすくなります。
ここからは、各項目のポイントを短く補足します。
① 基本は“畳み収納”にする
ニットは吊るすだけで肩や丈が伸びやすいです。
基本は畳み収納にして、重みの負担を減らすのが長持ちの近道です。
② 立て収納で摩擦を減らす
横積みは下が潰れてシワになり、取り出すたびに摩擦が増えてしまうので、立て収納にすると、崩れにくく毛玉も増えにくいです。
また、立て収納にすると「折り目が固定される」悩みも出やすいので、シワを残さない畳み方も一緒にどうぞ。
③ 詰め込みは8割で止める
ニットはふくらみが命なので、押し込むほど型が崩れます。
余白を残すだけで、ふんわり感が保ちやすくなります。
「8割にできない…」人は、そもそも収納が回らない原因が別にあることが多いので、こちらで詰まりポイントを確認できます。
また、ニットは“厚み”が出やすいので、スペース問題が強い人は省スペ収納の考え方も合わせてどうぞ。
④ 収納前に毛玉・汚れをケア
毛玉や汚れを残したまま保管すると、次に着る時に後悔しがちです。
収納前のひと手間で、劣化スピードがかなり変わります。
⑤ 吊るすなら“折り掛け”にする
吊るす必要がある場合でも、肩に乗せるのは避けたいところ。
折り掛けなら負荷が分散され、ハンガー跡や伸びを減らせます。
このチェック表どおりに整えれば、ニットの収納トラブルはかなり減らせます。
まとめ
ニットを長持ちさせる収納の基本は、吊るさない・詰め込まない・摩擦を減らすの3つです。
ニットは柔らかいぶん、収納中の重みとこすれで「伸び」「毛玉」「型崩れ」が起きやすいので、仕組みで防ぐのが一番ラクです。
今日からは次の順番で整えればOK。
- 基本は畳み収納にして重みで伸ばさない
- 立て収納で取り出し摩擦を減らす
- 8割収納で余白を残して型崩れを防ぐ
- 収納前に毛玉・汚れをケアしてからしまう
- 吊るす必要がある時は折り掛けで負荷を分散する
よくある失敗は、「ニットをハンガーで吊るしっぱなし」「押し込みすぎて潰れる」「掘り返して毛玉が増える」の3つ。
まずは①(畳む)と③(8割)だけでも効果が出やすいので、できるところから整えていきましょう。
最後に、ニットを「圧縮袋に入れていいか迷う」人は、圧縮収納の相性とNG例もこちらで確認できます。














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